• 2024.06.27

 

外壁塗装にはさまざまな工程がありますが、その中でも「下塗り」は特に重要です。

建物の美観を保つだけでなく、耐久性を向上させるために必要な工程です。

この記事では、外壁塗装の下塗りに焦点を当て、施工時に知っておきたいポイントを紹介します。

 

外壁塗装の施工の流れ

外壁塗装の施工には主に3つのステップがあります。

この章では、施工の流れと下塗りの役割について詳しく解説します。

 

下塗り

外壁塗装は、新築時と補修時のどちらにも行われる工事です。

新築時には新しい外壁材に塗装を行い、築年数が経過して塗装が傷んだ場合には補修としての塗装工事が必要です。

どちらの場合でも、下塗りは非常に重要な工程です。

下塗りは塗料の発色を良くし、耐久性を高めるための基礎となります。

さらに、塗装をしっかり接着させる効果があり、既存の外壁の凹凸をなだらかにする効果もあります。

そのため、補修時の塗装工事でも下塗りは欠かせません。

 

中塗り

下塗りが完了した後、中塗りの工程に移ります。

一定期間下塗りを乾かしたうえで行われる工事です。

施工不良を避けるためにも、乾燥の作業は欠かせません。

中塗りは塗装に厚みを持たせる効果があり、下塗りをカバーする役割も果たします。

 

上塗り

仕上げの塗装工程が上塗りです。上塗りは建物の美観を最終的に仕上げる工程であり、補修前にあったひび割れなどもきれいに修復されます。

 

工程は塗料によって異なる

下塗りから上塗りまでの工程を簡潔に解説しましたが、実際の工程は塗料によって異なります。

たとえば、乾かす時間などが塗料ごとに異なるため、それぞれの塗料に適した工程が必要です。

また、下塗りの前には足場の設置や外壁の高圧洗浄などの準備作業も含まれます。

外壁塗装工事は、一般的な一戸建てで約10日間程度の期間を要しますが、塗料を乾かす時間が必要なため、作業を中断する日もあります。

 

なぜ外壁塗装は複数回に分けて塗料を塗るのか

では、なぜ外壁塗装では塗料を複数回に分けて塗装するのでしょうか。

この章では、塗装工程の視点から下塗りの重要性にも触れながら解説します。

 

防水性向上

外壁塗装の主要な目的の一つは、建物を雨水や湿気から守ることです。

経年劣化した外壁塗装は、雨や湿気の影響でカビなどの汚れが発生しやすくなります。

その原因は、塗料の防水性が低下するためです。

この状態を放置すると、外壁を通じて建物内に雨漏りが発生する可能性があります。

しかし、複数回に分けて塗料の膜を作ることで、防水機能が強化されます。

経年劣化が進行してもすぐに大規模な雨漏りに至るおそれはありません。

複数回の塗装により、塗料の層が厚くなり、外壁の防水性や耐久性が向上します。

 

塗料の密着性と耐久性の向上

下塗りは、新しい塗料が古い塗料や下地にしっかりと密着するのを助けます。

外壁に古い塗料や汚れが残っている場合、下塗り工程で整え、中塗りや上塗りに備えるのです。

これにより新しい塗料の密着性が向上し、塗料の劣化や剥がれを防ぐ効果があります。

 

下塗りにはどのような種類がある？

外壁塗装にはさまざまな下塗りの種類があります。

下塗りの種類を正しく選択することは、外壁塗装の成功に必要不可欠です。

 

シーラーとは

下塗りにはシーラーと呼ばれる種類があります。

シーラーはその後に行われる塗装を密着させる効果があります。

また、発色の良い上塗りの塗料が、外壁材本体やその内側の建材に浸透してしまうのを防ぐ効果もあります。

シーラーがないと、上塗りの塗料が建物に大きな影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

シーラーには油性や水性のものがあり、外壁材の種類を適切に見極めながら塗装を進めることが重要です。

 

フィラーとは

下塗りの種類におけるフィラーとは、外壁塗装にすでに凹凸などのダメージ症状がある場合に使う塗装です。

中塗りや上塗りをきれいに仕上げるために、現在の塗装を整えるイメージで使用します。

シーラーと類似した使い方ですが別製品ではあるため、しっかりと使い分けることが重要です。

 

プライマーとは

プライマー塗装という言葉を耳にしたことがある人も多いでしょう。

プライマーは、近年多くの外壁材に使用されている金属サイディングに使われます。

使い方はフィラーと同じですが、金属サイディングには特別な注意が必要です。

金属サイディングは経年劣化によってサビが生じやすくなりますが、プライマー自体にはサビを落とす効果はありません。

そのため、下塗り作業の前にサビを取り除く必要があります。

 

なぜ下塗りに注目が集まっているのか

外壁塗装において下塗りの有無が話題になることが増えています。

その背景には、補修工事の際に下塗りを十分に行わない工事が見受けられるためです。

古くなった外壁は凹凸が生じているため、その上に直接塗装すると美しい仕上がりにはならず、ひび割れが起きる可能性があります。

補修工事をより美しく、確実に仕上げるためには下塗りの工程を省いてはいけません。

下塗りは塗料の密着性を向上させ、耐久性を高める重要な工程です。

下塗りをしっかり行うことで、外壁の防水性や耐久性が向上し、長期的に見て建物を保護する効果があります。

そのため、外壁塗装の成功には、下塗り工程をしっかりと行うことが欠かせません。

 

外壁塗装は信頼できる業者へ

外壁塗装にはさまざまな業者がおり、残念ながら粗雑な作業を行うケースも見られます。

住まいの耐用年数を延ばすためには、信頼できる業者に依頼することが重要です。

では、信頼できる業者をどのように見つければよいのでしょうか。

 

見積書の取得で安心できる業者を見極める

おすすめの方法は「見積書の取得」です。

見積書は金額を確認するために取得することが多いですが、それだけでなく、業者の対応や雰囲気をチェックするためにも活用できます。

疑問点があれば、下塗りを含めて質問し、優良業者を見極めましょう。

 

費用だけで選ばないこと

外壁塗装では、格安の見積もりを提案してくる業者がありますが、価格だけで選ぶのは避けてください。

安さだけを強調する業者は、塗装の品質が低い可能性があります。

価格ではなく、工程の品質を重視して選ぶことが重要です。

 

まとめ

この記事では、外壁塗装の下塗りの重要性について、工程の流れに触れながら詳しく解説しました。

外壁塗装の下塗りは、建物の美観や耐久性に大きな影響を与えます。

適切な下塗り工程を行ってくれる業者を見つけるためにも、まずは見積もりを取得することをおすすめします。

まずはお気軽に、見積もりについて問い合わせてみてください。